西島大介著『恋に落ちた悪魔 世界の終わりの魔法使いII』読了

恋におちた悪魔----世界の終わりの魔法使いII (九龍コミックス)
オリジナリティなんて今や失われた神話でしかなくて世界はコピーとトレースを繰り返して劣化していくものだというストーリー。そのコピーとトレースをポストモダン/スーパーフラットなどと呼んでいるに過ぎない、というのが西島の主張。そして、オリジナリティの喪失を嘆く声に対してはどうでもいいという態度を取ることがひとつの答えだと示している。大雑把に言うとこんな感じかな。
彼が展開するのは相変わらずクリアな論旨です。以前このブログで前作の考察を披露しているけれど、あのときの内容は考察というよりも読み替えなので、前作・本作を併せてまとめておきたいところ。